頭がよくなる勉強方法が知りたい。
現在義務教育中のお子さんをお持ちの方で、学校教育関係に関わりの薄い職種の親御さんなら、一度は上記のようなことを思ったことは無いでしょうか? 特に、学校から
なんて言われても、何を教えたらよいのかちんぷんかんだと思います。
「とりあえず、塾に行かせるか……。」
なんて思ってどの塾がいいかを調べ始めたら、塾なんてありすぎて、もう大混乱!!
そんな悩みを抱えた方へ、
こちらをお伝えします。 実際に「今、勉強をしています!」という受験生や学生さんも使えるコツですので、是非、一読してみてください。
このコツは、以下の書籍を参考にしています。
塾に通わなかった現役東大生の話が盛りだくさんなので、かなり効果の高い勉強方法です。
では早速、勉強のコツ3つをご紹介します。
コツ1:勉強は、低い段差の階段を上る行為だと自覚せよ

もう少しコツを具体的にすると、
分からない問題にぶつかると、解き方を聞いたり調べたりするかと思います。
「これってどうやってやるの?」
小さいお子さんは、すぐに聞いてくるかと思います。
しかし、大人が分かりやすく解決をしてその問題の解き方を知っても、解けるのはその問題だけになります。他の問題になると解けない場合が多いと思ってください。
最悪の場合、時間が経つとその問題がまた解けないという事態も発生します。
結果、「この前も教えたでしょ!」というような声をかけてしまい、お子さんは自信を無くしていきます。
分かるレベルまで戻っていくということです。
高校3年生であっても、必要ならば、小・中学校レベルの内容まで戻ってやり直した方が結果的に早く力が付いたなんてよくある話です。
皆さんに知っていただきたい公教育の”光”と”闇”

日本の教育カリキュラムというのは、非常によくできています。
とても段差の低い階段をコツコツと登っていけるように、発達段階に合わせて、学ぶ順番が十分に練られたカリキュラムが組まれています。
例えば、入学してすぐにわり算から教えてしまうと、階段の段差が高すぎて誰もそれを上ることが出来ません。
算数を知らない子からすれば、「すさまじい高さの段差がきた!!」という感覚になります。
だからといって、かけ算から教えることもしません。かけ算は、”たし算とひき算の考え方”が必要になるからです。
ところで、小学校1年生の算数は、どんな内容から始めるかご存知でしょうか?
因みにたし算からではありません。 たし算は入学して2~3か月ほどしてから始まります。
答えですが、1年生は、最初に「1」という数字の勉強から始まります。
「1」という記号の書き方を習い、何を「1」というのか、という概念からスタートします。
この「1」という概念が無くては、たし算なんてできないからです。
小学校に入学してすぐの1年生の中には、「1ってなあに?」という子が結構います。数字の概念を徹底して教えないと、計算をするなんて遠い夢物語です。
専門的な話になってしまいましたが、何が伝えたいのかというと、ここに公教育の闇が潜んでいるということです。
とても素晴らしい教育カリキュラムがあるのに、それらを定着させるための十分な授業時間がないのです。
分からない問題をそのままにしてしまうことを、既に小学校1年生のときから身につけてしまうのです。それでは、階段を一段ずつ上る力は身に付きません。
話を戻しますが、どの教科でも、最初に習った内容が、とにかく必須になるようにできています。
国語の文法が分からなくなった場合は、分かる内容まで戻ってあげなくてはなりません。
主語、述語については、どの時期から習うかはご存知ですか?
実は、1年生の前期から、主語、述語について形だけ触れます。「〇〇は〇〇です。」(主語→述語)という流れで文章を書く訓練をします。 そして、2年生になってから「主語と述語」という言葉を習い、国語の文法についてより深めて学んでいくのです。
ですから、 分かるところまでとにかく戻ることが大切になります。 繰り返しにはなりますが、例え、中学生や高校生であっても、小学生の内容まで戻った方が、効率よく勉強できるのです。
わり算の筆算は、高校の数学でもずっと使うものです。小学校4年生で習う、わり算の筆算で少しでもつまずきがあれば、これから先の、算数・数学はつまずき続けるのです。
コツ2:勉強をする前に目標を立てよ
この目標というのは、
「何時間勉強するぞ!」「何ページ勉強するぞ!」
という量的な目標ではありません。

ここが分からないから、ここを分かるようにするために勉強するぞ。
という質的な目標です。
分かりやすく、わり算の事例を出します。
まず、勉強を始める前に、「あまりのあるわり算ができるようになる。」という目標を立てます。
あまりのあるわり算が出来るようになるには、おおまかに
・ひき算
・かけ算
・2桁÷1桁のわり算(45÷5、56÷8のような九九で割り切れるわり算)
上記の4つが出来ないと、しっかりとできるようにはなりません。
まず、あまりを出すためには、たし算とひき算を使います。
わり算の答え(商)を出すためには、かけ算の思考(九九)が必須になってきます。
「あまりのあるわり算ができるようになる。」 という目標を立てた場合には、上記の4つの力がしっかりと身に付いているのかを確認し、必要なら戻って勉強をしなくてはなりませんね。
目標が明確でないと、とにかく勉強をこなそうとしてしまいます。
・目標の4ページを進めたぞ!
・プリント5枚やったぞ!
これでは、達成感を味わっているだけです。本当に学力が身に付いているかどうかは怪しい所です。
コツ3:教科書で勉強せよ。
「何を当たり前のことを……」
そう思われた方、ちょっと待ってください。

実はこれ、すごく大切なんです。
世の中には、たくさんの参考書があります。しかし、それらはあくまで”参考”書です。
一体、何の参考なのでしょうか? 答えは、教科書の参考書なのです。
教科書は、国が指定しているものとなります。そのため、受験等で扱われる内容も教科書の内容になるのです。 (私立の場合異なる場合があります。)意外とこの事実に気付く人は少なく、教科書を甘く見て、赤本等の問題集や参考書の勉強に力を注いでしまうのです。
では、どうして教科書を使って授業をしているのに、世間には参考書が大量にあるのでしょうか。
または、教科書の内容が難しすぎるため、参考書を使う場合もあります。
「なんだ、学校って教科書を使って授業をするんでしょ?それなら、学校の勉強だけで大丈夫。」 と安心された方、それは半分正解で半分間違いです。
ここでいう適切というのは、教科書だけを子どもたちが自ら読み、自分で学ぶということ指します。
ご自分が学生だったときに、教科書だけを読んで、自習のように勉強をする授業があったでしょうか?ほとんどの場合、先生の指示に合わせて、教科書を開いたり閉じたりして、話を聞き、黒板の内容を写していませんでしたか?
もしくはグループワークなどで話し合う時間などですね。
教科書を使った勉強方法を経験されている人がほとんどいないのです。
それもそのはずで、教科書だけを読んで自分で勉強できてしまったら、授業という場が必要なくなってしまいますし、教科書を読んで理解できない子は、学力を身につけることができませんからね。
そうならないように、教科書だけを読ませることをせずに教科書の内容を使って、創意工夫の溢れる授業を展開されている先生方が多いのです。すごく素敵なことです。
復習に限らなくていいです。予習をどんどんしていいのです。教科書だけを読むだけでも、大体の力が付くようになっています。
教科書は非常に優秀なのです。(それもそのはずで、それぞれの分野で非常に優秀な方々が集まって、教科書をアップデートし続けているからです。約3年に1度更新されます。)
最後に復習です。
① 分からないことがあったらとことん戻って、分かるところからやり直そう。
→この方法を私自身が、高校生の時に無意識ですが、実施していて、全教科平均90点を取り、学年一位に輝き続けました。首席として卒業もしました。
②勉強の目標を立てよう。
→量的な目標ではなく、「〇〇ができるようになる!」という質的な目標を立ててから机に向かいましょう。最初は難しいですが、慣れてくれば大きな力となりますし、自分の学力を自分で認知できるお子様に育ちます。
③教科書で勉強をしましょう。
→参考書は、あくまで”参考”書です。教科書を読んで、自分で勉強をする力を身に付けましょう。
今回参考にさせていただいた書籍には、他にも盛りだくさんのエピソードがあります。
子どもに勉強を教える立場の方は必携の一冊です。
最後までお読み下さりありがとうございました。このページが少しでも皆様のお役に立てますように。

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