子どもの行動が理解できない。問題行動が多くてお困りの方へ【アドラー】P.35

アドラー心理学
こんなお悩みをお持ちの方へ
子どもの行動が理解できない。
問題行動の原因を知って、何とかしたい。
✓このページから学べること
子どもが起こす行動の意味が分かるようになる。
親が”感じる”子どもの問題行動を無くすことが出来る。
アドラー心理学は、教育界でも最近注目されていて、教育書だけでも数十冊出版されています。アドラー心理学に基づいて行われる教育の効果はすさまじいです。

育児でも教育でも参考になる書籍はこちらになります。

 

子育て中は、読む時間がなかなかとれないので、私としては、漫画版がおすすめです。

 

子どもが何故、”問題行動”を起こすのか。

問題行動と呼ばれる行為を起こす理由は全部で3つありますので、順番に紹介しています。

理由1:生き物の本能である成長本能

それは、”優れた自分になりたい”という目的をもっているからです。

”優れた自分になりたい”というのは、即ち”成長をしたい”ということ。向上心ともいいます。これは誰しもが必ずもって生まれてくるとアドラーは考えています。

生まれたばかりの赤ちゃんは、こちらが何を教えなくても、ずり這いをしたり、立ったりできるようになります。

親が「立てるようになってほしい。」と思っていなくても、自分で一生懸命に体の動かし方を研究して、様々な行動を起こすことが出来るようになるのです。

立てないからといって、立つことを諦め、生涯、立たないで生活する赤ちゃんはいません。まさに向上心の塊ともいえます。

全ての行動の根本は、”優れた自分になりたい”という目的を達成するためにあると考えましょう。

”優れた自分になりたい”が”劣等感”を生む。

成長したいと思うからこそ、自分って劣っているなあと思うのです。

 

①他者との関わり合いによって、自分が劣っている部分を自覚する。
②理想の自分との今の自分の劣っている部分を自覚する。

 

上記のようなことから劣等感をもつようになります。
具体例を挙げると、

 

①の場合

こあくんは足が速いなあ。私は足が遅い……

②の場合

もっと背が高くなりたいのに、今の私は低いなあ。

 

このように誰しもが自分の足りなさをどこかで感じています。

劣等感という言葉を聞くとマイナスなイメージを思い浮かべますね。
しかし抱いて当然の感情であり、通常は、向上をするための原動力になる大切な感情です。

 

人によっては、短所に見えることが長所でもあり、長所に見えることが短所でもあります。

背が高いことを羨ましがる人もいれば、背が高いことを自分自身のコンプレックスと思う人もいます。そう考えると、私たちは対等な存在であると言えるでしょう。完璧な長所や短所は無く、意識次第ということです。

 

自分にしかない個性をそれぞれもっていて、その個性に自信をもって、他者へ貢献し感謝されること、自他共に認められることが、人生最大の幸福だとアドラーはいいます。

”問題行動”を起こす子どもの心

劣等感に支配されると”劣等コンプレックス”となり、いわゆる”問題行動”と言われる行動を起こす要因になります。

 

先ほど、劣等感は向上をするための大切な感情だと紹介しましたが、劣等感にこだわりすぎると、マイナスな方向へ作用してしまうのです。

 

具体例を上げます。
お子さんが、足を速くしたいのに、なかなか速くならず、”走るのが遅い”ということが劣等コンプレックスになったとします。

走るのが遅い自分が嫌だ嫌だ嫌だ!!

すると、自分の足の遅さを自覚するのを恐れます。

誰からも、”走るのが遅い”って思われたくない!

 

結果、保育園や小学校でかけっこを行う場で、参加することをボイコットしたり、適当に走ったりするようになるのです。
子どもは、決して問題を起こしてやろうという気持ちではありません。劣っている自分を避けようとするして行動を起こしているだけにすぎないのです。

 

問題行動というものは、社会的に見て大人が勝手にそう決めつけているだけです。その子の中では問題を起こしてやる悪の気持ちはないということを是非、念頭に入れてください。
劣等感にこだわりすぎるあまり、劣等コンプレックスを抱くことで、問題行動に”見える”ような行動を起こしてしまうのです。

 

では、どうしたら劣等感を克服することができるのでしょうか。

 

劣等感を克服するためには

それは、適切に劣等感と向き合って努力をすることです。本人が劣等感と向き合って、正しく向上する原動力とすれば、コンプレックスにならずに成長していけます。

 

劣等感との向き合い方は大きく分けて2つに分かれます。

優越心
「人より優れたい。」
「あいつに勝ちたい」
完全心
「誰かの役に立ちたい」
「自分の力で周りを成長させたい」
優越心は、個人の利益の追求です。他者を敵対視し、勝利をすることで、自分の劣等感を克服しようとするのです。失敗をすれば、敗北が残り、より劣等感を強めることにもつながります。

優越によって劣等感を克服しつづけた者は、安直な成功を手にするとアドラーは言います。真の意味での幸せを得られないということです。

完全心は、集団の利益の追求です。他者と一体となっているという感覚をもって努力をします。失敗をしても、努力をのワンステップだと捉えることができ、さらなる挑戦を試みます。

 

双方どちらにも利点がありますが、アドラーは完全心をもつことを強く推奨します。私も同意です。
優越心のみによって努力したスポーツは、優勝以外の場合、全て失敗となり、自信を失います。完全心をもって努力をすることで、例え優勝できなくても、それまでの努力の過程を互いに認め合い、強い自信に得ることが出来るからです。

 

「誰かに貢献をするんだ。」という気持ちをもって、劣等感と向き合って努力をすることが大切なのです。

受験生の例

受験生で、周りの同級生全てが敵に見えるという子がいます。その子は、周囲に受験で有益な情報を与えないように、自分一人で黙々と努力をしてきました。
一方で、受験生同士でチームを作り、互いに有益な情報を共有し合い、チーム一体で受験の合格に向けて努力をしてきました。

さて、どちらの方が幸せな成功を収めるでしょうか。

 

黙々と頑張ってきた受験生は、周りを敵視し、勝ち負けにこだわる人生になります。進学先でも就職先でも、勝利にとらわれます。勝利を掴めている間は、幸せに感じますが、失敗をするとものすごく弱いです。
一方で、チーム一体で努力をした受験生は、周りを仲間と思いながら、自分と関わる人の役に立とうとする人生になります。失敗をしても、へこむことなく果敢に努力を続けられる強さをもちます。また、周りに励まされる存在となり、いつでも幸福を感じられます。

 

大人が子どもにできること

勝ち負けにこだわらせずに、誰かの役に立っているかを教えることです。

子どもが小さい内には、たくさんの勇気づけをするといいです。勇気づけについては下記のページをお読みいただければと思います。

 

公教育や社会の仕組みの多くは、優越心を得るため仕組みが多いです。受験戦争であったり、業績争いであったり。

競争することは悪いことではありません。競争によって飛躍的に力を伸ばすことができますから。
しかし競争に勝つことだけを目的にしてはならないのです。そうしてしまうことで、他者を貶めようとするからです。

勝ち負けにこだわる子に育てるのではなく、競争を終えた後に、誰かの役に立っていたか、周りを成長させていたかという視点を与えることが大人の役目です。

 

最後に復習です

子どもの行動についてアドラー心理学の観点から紹介しました。

①人には、”優れた自分になりたい”という向上心がある。
②向上心があるからこそ、劣等感というものがある。
③劣等感を克服しようとする、向上しようとすることで、行動を起こす。
④劣等感が強すぎると劣等コンプレックスとなり、問題と言われる行動を起こす。
⑤勝ち負けにこだわらず、人のためになることをすることを大人が教えていく。

 

最後までお読み下さりありがとうございました。このページが少しでも皆様のお役に立てますように。

お読みいただいて「他の人にも紹介したい。」という方は、是非、シェアやコメントをして頂けると嬉しいです。ご意見・ご質問等もお待ちしております。

コメント

タイトルとURLをコピーしました